過去は美化、自身は醜化

近頃の若者は…などと言われるが、これほど身勝手で棚上げをしている行為は無い。

まず、最新機器(携帯電話やスマホなど)の使用マナーが悪いのは決まって高齢者や50代の人間がほとんどである。
基本的に車内通話をするのはその世代ばかりであるし、悪びれる様子が見られる人も少ない。
電車で大声で喋って顰蹙を買うのも大抵はおばさま方である。
歩きスマホで道を塞いでいたり、所謂クレーマーと呼ばれる人も高齢の方々に多いと見える。

次に、凶悪刑事事件についてであるが、これも別に近年になって数が増えているものでもない。
そもそも技術革新により今までよりも多くの物証が手に入り、追跡・解決する事件が増えるのは当たり前である。

人は誰しも、過去を美化する傾向がある。
勿論、仕方のないことでもあるし、自分も「あの頃はよかったなあ」と思うことがあったりもする。
けれどもそのような郷愁を若い世代への難癖に転化させるのは明らかに間違いであり、白痴を疑われても仕方がない。
何より、最も長く今の社会に拘い続けているのは、後期高齢者になると社会から遠のくのを考えれば、高齢者や50代の世代ではないだろうか。
つまり、現代が窮した世情ならば、その責は彼らにこそ最も存在すると言えよう。