子を成すの咎

あなたに愛する子供がいるとします
その子はとても勉強が得意で、あなたも塾や家庭教師などのサポートを尽くした結果、所謂進学校に進み、無事有名大学に入りました
大事に育ててきたその子が司法試験に挑みたいと言うので応援していたのですが、その子は途中で妊娠しシングルマザーになり、司法試験も3回不合格、子供を抱えた29歳無職・職歴なしになってしまいました
あるいは精神障害を患い、大学を中退しやはり29歳無職・職歴なしになってしまいました

本人の責任問題については今回さておくとして、2人を救うにはあなたはどうすべきだったか?
司法試験に1度あるいは2度失敗した時点で諦めるように進めるべきだったか
出産に待ったをかけるべきだったか
あるいはもっと早く精神科や心療内科に連れて行くべきだったか
上手く休学させてやるべきだったか

結果は30代を目前に働いたことのない人になってしまいました
確かに子供本人に甘いところがあったのは否めないでしょう
しかし、あなたは司法試験の勉強を途中で止めるのは勿体無いからと子供に期待をかけ過ぎなかったか
孫の顔が見たくて出産に協力し過ぎなかったか
子供が精神障害を患ったのを認められていたのか
大学生活をもっと応援してあげられなかったか

果たして、自らのエゴや願望にかこつけて子供の人生に取り返しのつかない傷をつけていないだろうか
自らの過怠や瑕疵にかこつけて子供の未来に取り戻せない汚れを残していないだろうか


子供をもうけるという事は1人の人生をもうけるということ…
自らの失態をもってその不幸の責任の一端を背負う覚悟があなたにありますか?